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仮想通貨の損益計算ツールの使い方|未対応通貨エラーの直し方まで【2026年版】

仮想通貨の損益計算ツールの使い方|未対応通貨エラーの直し方まで【2026年版】

先に結論
取引件数が年100件を超えたあたりから、手作業での損益計算は現実的ではなくなります。日本で主要なツールはクリプタクト・Gtax・クリプトリンクの3つで、いずれも無料枠がありますが件数制限があります。そして実際に詰まるのは料金ではなく「未対応通貨」「価格取得不可」のエラー処理です。この記事では、ツールの選び方に加えて、そのエラーを実際に解消する手順まで扱います。

取引所のCSVを取り込んだら大量のエラーが出て損益が確定しない——確定申告の時期に最も多い詰まり方です。公式ヘルプは仕様の説明が中心で、実データで詰まったときの手順がまとまっていません。ここを重点的に解説します。

なお、税率や制度そのものについては仮想通貨の税金20%はいつからにまとめています。2026年に成立した法改正で「決まったこと」と「まだ決まっていないこと」が混在しているため、あわせてご確認ください。

そもそも、なぜ手計算では無理なのか

日本では、暗号資産の取得価額を総平均法または移動平均法で計算します。売却だけでなく、暗号資産同士の交換、商品やサービスの支払いに使った場合も課税対象になります。

ここに、レバレッジ取引、ステーキング報酬、エアドロップ、DeFiのスワップが加わると、年間の取引履歴は数百件から数千件に膨れ上がります。しかも取引所ごとにCSVの形式が違い、時刻の基準(UTCかJSTか)すら統一されていません。これを手作業で正確に集計するのは、現実的ではありません。

主要3ツールの比較(2026年8月時点)

クリプタクト(Cryptact)

プラン年額(税込)年間取引件数
Free0円50件を超えると損益計算結果が表示されない
Basic6,600円300件
Prime22,000円2,000件
Pro38,500円10,000件
Pro55,000円50,000件
Pro77,000円無制限

対応コイン数は33,500以上、API連携できる取引所は30以上、DeFiは32チェーンに対応しています。無料枠が50件と小さいため、実質的にはBasic以上が前提になります。

注意点として、bitFlyer・Coincheck・GMOコインなど一部の国内取引所はAPI連携に非対応(またはGMOコインのように直近1日分のみ)で、ファイルアップロードでの取り込みが必要です。「APIをつなげば全部自動」とはいかない点は把握しておいてください。

Gtax

プラン年額(税込)年間取引件数
フリー0円100件
ミニマム5,500円500件
ライト16,500円5,000件
ベーシック33,000円30,000件
プレミアム55,000円500,000件

国内取引所13社、海外取引所50社以上、ウォレット11種に対応しています。DeFi・NFTへの対応はライトプラン以上です。

なお、この料金表は公式の料金ページが画像で構成されており直接読み取れなかったため、複数の解説サイトの記載を突き合わせたものです。価格帯は各所で一致していますが、ベーシックプランの件数上限については30,000件と50,000件で記載が分かれています。契約前に公式ページでご確認ください。

クリプトリンク(CryptoLinC)

プラン年額(税込)年間取引件数
無料プラン0円100件(国内取引所のみ取り込み可)
個人プラン3,960円500件

対応取引所は54か所(国内26・海外28)、対応チェーンは16です。有料プランにすると海外取引所の取り込みと手入力明細の追加が可能になります。件数の多い上位オプションも用意されていますが、価格が公式ページ上で画像表示のため確認できませんでした。

どれを選ぶか

あなたの状況向いているもの
国内取引所だけ、年100件以内クリプトリンクの無料プランで足りる可能性が高い
海外取引所も使う、年数百件クリプタクトBasic(6,600円)かGtaxミニマム(5,500円)
DeFi・NFTを触っているクリプタクト(32チェーン対応)かGtaxライト以上
取引が数千件以上件数上限と料金で比較。Gtaxのほうが件数単価は安い傾向

基本の使い方(共通の流れ)

  1. 利用しているすべての取引所・ウォレットから年間の取引履歴を出力する(CSV)
  2. ツールにアップロード、またはAPI連携で取り込む
  3. 計算方法(総平均法/移動平均法)を選択する
  4. エラー・未分類の取引を解消する ← ここが本番
  5. 年間損益を確定させ、確定申告用のレポートを出力する

1が抜けると全部やり直しになります。「ほとんど使っていない取引所」「少額しか入っていないウォレット」も課税対象の取引が発生していれば集計に必要です。取り込み漏れがあると取得価額がずれ、以降の計算がすべて狂います。

本題:エラーの直し方

「未対応通貨」と表示された場合

ツールの対応コインリストにない銘柄を取引した場合に発生します。マイナーな銘柄や、上場直後の銘柄でよく起きます。

クリプタクトの場合、公式が案内している対処は次の2つです。

  1. サポートデスクに新規コインの追加をリクエストする
  2. 急ぐ場合はカスタムコインを自作して代用する(価格は自分で調べて入力)

公式は、未分類の取引は日付の古い順から解消することを推奨しています。取得価額は時系列で積み上がっていくため、古い取引を先に確定させないと後続の計算が正しくならないからです。

「価格が取得できない」と表示された場合

Gtaxの場合、公式が案内している対処は3通りです。

  • 取引一覧の「手動作成」で時価を手動指定する
  • 共通フォーマットをダウンロードして「取引額時価」を入力し、「データ取込 > 対応外データ > 【一般用】対応外フォーマット」からアップロードする
  • 未取込ページの「時価」欄に手動入力して取り込む

公式の基本方針は明快で、「自分で価格情報を調べ、確認できれば『1枚あたりの価格×枚数』で時価を手動入力、価格情報がなければ0円で処理」とされています。価格が付いていない銘柄を無理に評価する必要はない、ということです。

カスタムファイル(共通フォーマット)の列仕様

どうしても自動で取り込めない取引は、自分でフォーマットを作って読み込ませます。ここが分かると、対応していない取引所やDeFiの取引も自力で処理できるようになります。

クリプタクトのカスタムファイルは10列構成です。

項目内容
ATimestamp(日時)「YYYY/MM/DD HH:mm:ss」形式
BAction(種類)BUY / SELL / PAY / MINING / SENDFEE / BONUS / LEND / STAKING / LOSS など指定値から選択
CSource(ソース)取引所名など任意の文字列
DBase(主軸通貨)対応コインリストから選択(カスタムコイン可)
EVolume(取引量)主軸通貨の増減量(絶対値)
FPrice(価格)主軸通貨1枚あたりの、決済通貨建て価格
GCounter(決済通貨)対応コインリストから選択
HFee(手数料)手数料の枚数。発生していなくても「0」の記載が必須
IFeeCcy(手数料通貨)対応コインリストから選択
JComment(コメント)任意。記号「'」「"」「」は使用不可

コメント以外はすべて入力必須です。デリバティブ取引用には DerivType DerivDetails の追加列があります。

Gtaxの共通フォーマット(一般用)も10列です。

取引所名 / 日時(JST) / 取引種別 / 取引通貨名(+) / 取引量(+) / 取引通貨名(-) / 取引量(-) / 取引額時価 / 手数料通貨名 / 手数料数量

日時は「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」形式、取引種別は「売買/預入/送付/支払・経費・減少/手数料/ボーナス」から選びます。日時の基準がJSTである点に注意してください。海外取引所のCSVはUTCで出力されることが多く、そのまま貼ると9時間ずれます。年末年始の取引では課税年度がずれる可能性があります。

つまずきやすい細かい点

  • Excelで日付書式が壊れる。CSVをExcelで開くと日時が勝手に別形式へ変換され、アップロードが弾かれることがあります。書式を「文字列」に固定するか、Googleスプレッドシートを使ってください
  • DeFiのスワップは「売却+購入」の2行に分解する。1回のスワップは、税務上は保有していた通貨の譲渡と、新しい通貨の取得の2つの取引です
  • エアドロップ・ステーキング報酬は取得価額0円ではない。受け取った時点の時価で所得を認識し、その金額がその後の取得価額になります。0円で登録すると、売却時に二重に課税されることになります
  • 自動判別は完璧ではない。クリプトリンクの公式も「自動判別のため実際の取引と異なる場合がある」と明記しています。分類結果は必ず目視で確認してください

計算方法の選択と届出

総平均法と移動平均法のどちらを使うかは自分で選びますが、届出をしていない場合は総平均法が法定の方法として適用されます。

  • 初めて暗号資産を取得した年分の確定申告期限までに、評価方法の届出書を提出する
  • 方法を変更する場合は、変更しようとする年の3月15日までに変更承認申請書を提出する
  • Gtaxの公式は「一度選んだ計算方法は翌年も変更できない」と明記しています(=継続適用が原則)

なお、国税庁も計算用のExcelを無償で公開しています。取引件数が少なく、シンプルな売買しかしていない場合は、これで足りることもあります。暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(国税庁)から、総平均法用・移動平均法用の計算書がダウンロードできます。

まとめ

  • 年100件を超えるならツールは必須。無料枠はクリプタクト50件、Gtax・クリプトリンク100件
  • 実際に詰まるのは料金ではなく、未対応通貨と価格取得不可のエラー処理
  • 公式の方針は「自分で価格を調べて手入力、無ければ0円」
  • カスタムファイルの列仕様を理解すれば、対応外の取引も自力で処理できる
  • 日時の基準(UTC / JST)とExcelの書式崩れが最大の落とし穴
  • 届出をしていなければ総平均法が適用される

出典:クリプタクト 料金ページクリプタクト カスタムファイルの作成方法Gtax 共通フォーマットGtax 時価が取得できない場合クリプトリンク 対応取引所一覧国税庁 暗号資産等に関する税務上の取扱い ※料金・対応状況は2026年8月時点

※本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談にあたるものではありません。具体的な申告については税理士にご相談ください。料金プランは変更される場合があるため、契約前に公式ページでご確認ください。

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